感覚統合の世界|地域子ども総合支援員(インクルーシブ教育推進OT)育成講座 第10,11回
■ 感覚統合はどうしてできたの?
元々はLDへの治療研究で始まった。
感覚統合の生みの親 Ayresさんは[やってみよう]⇨[チャレンジ&試行錯誤]⇨[できた♪] の重要性を伝えている。「Therapy should be fun!!」
感覚統合は積み木を積み上げるように発達する
■ 感覚と気になる行動
様々な「気になる行動」の背景に感覚の問題がある。
支援の在り方で重要なことは「理解」である。
感覚の種類で有名なのは5感と言われる、視覚・聴覚・臭覚・味覚・触覚。しかし最も子供達がトラブルになるのは。「固有感覚」「前庭感覚」
固有感覚と生活
固有感覚|自分がわかる(自己存在感)が心を落ち着かせる。
固有感覚|模倣(マネ)は人の技をパクる、やってみる、自分のものにする>>世界を広げる
固有感覚|そーっと扱う(肩や腕に働く筋の緊張状態がわかるから調整できる)時と場合に応じて力を加減する。
固有感覚|文字を覚える。字を書くときに手の動きとして覚えている。手の動きは紙と鉛筆の摩擦からの感覚でも受け取っている。
固有感覚|一連の動きを処理して覚えている。鍵盤ハーモニカ・リコーダー・パソコンなど。
前庭感覚と生活
前庭感覚は様々なことにつながっている
前庭感覚|姿勢・バランスの発達
前庭感覚|眼球運動:動きながらも物を見続ける、目の手ぶれ補正>>音読・板書
前庭感覚|覚醒レベルを保つ(前庭ー脳幹網様体)
■ 作業療法の評価と介入
<追視が難しい小学校2年生>
追視が難しいお子さん。サッケードの検査では字を横に追えていない。
眼球運動への介入
<基本>
姿勢の安定:中枢>末梢
➖ 土台が安定しないと始まらない
➖ 安定した姿勢から眼球運動へ
姿勢ー平衡機能:姿勢を保つことも難しい
<介入>
姿勢の安定:姿勢は変わりやすいところ
トランポリンから目的の場所にジャンプ>姿勢をピタッと止める
ブランコでスイングしているところからジャンプ
姿勢ー眼球運動へのアプローチ
トランポリンでジャンプしながら転がってくるロールを避ける
スイングに乗りながら床のおもちゃを取る>姿勢保持・動いている中でおもちゃを見続ける(前庭ー動眼神経)>>取りやすいものから取りにくいものへ(ぬいぐるみ→輪投げ→ボール)
■ 学校や保育現場で取り組む実践
保育園や学校の文化を配慮しつつ、その園にある道具を活用して取り組めることを探る。
<眼球運動>基本的に動きながら見続ける
虫取り
魚捕まえる
しっぽ取り:眼球運動が難しい子に限ってすぐ取られてしまう>はいはいバーションなどその状況や実態に合わせた工夫がOTの腕の見せ所。
みかん箱押しながらボール拾い
<協調性運動障害>
検査(けがして大変)
文房具操作と両手動作(左右の協調運動・左右の脳のスイッチと協調)、中枢から末梢:検査中姿勢がグラグラ
▼会場全体で体験中▼