学校の作業療法とは?協働関係を築く面接|インクルーシブ教育推進OT育成講座,第12,13回
学校の作業療法を進めていく上で必要な知識と技術を,それぞれの専門家から学ぶ1〜11回の講座を終え,いよいよ学校の作業療法の実践を含めた内容となりました。
学校の複雑な環境と諸問題,そして専門家として関わる場合の重要なことは,第1〜4回の講座で各専門家の先生方に実践も含めたお話をしていただき理解を深めました。
第1回の新崎先生 |学校のシステム
第2回の喜舎場課長 |こどもの貧困問題
第3,4,5回の蟇目氏,前城課長,本村先生
|社会問題(引きこもり・不登校・家庭環境課題・DV)
その理解の上でいかに学校が重要で複雑な臨床現場なのかと思うと,私達専門家がどんな目的や思いで入らせてもらわないといけないのかよくわかります。
第12回 学校作業療法とは ではその部分を中心に学校作業療法を紹介させていただきました。もちろん,その実情があるからこそ期待されるOTの役割も含めて。
第13回 共同関係構築に重要な面接技術
ー 臨床で最も難しく,重要な面接とチームづくり ー
面接ではどんな言葉を使うか配慮しているのか?
どんな内容で進めていくのか決めている?
言葉遣いに気をつけたほうがいいことはある?
すべてYES
ではありますが,上記質問はすべて,How toではなく必然的に生まれるものです。
特別な話術を学ぶことよりも,「なぜ問うのか」面接の目的を学ぶほうが重要です。
作業に焦点を当てた面接
相手の作業を知り,その実現に向けて関係を構築する面接です。
そのためには私達OTが「作業とはなにか」を深く学ぶ必要があると思っています。
その先に必然的な相手の作業への興味関心が生まれ,相手の作業の実現が健康につながりし,社会の所属に影響し,人生を豊かにすることを知っていればこそ,作業ができるように共に歩みだす姿勢が出来上がります。
『第6,7回 齋藤OT|作業療法の基礎理論』を学んでここに挑む私達OTはすでにそのことを知っています。今回知っている知識とを結びつけ「面接」として発揮するためのコツを学びました。
この表はまさにその面接の流れと姿勢を文章化しています。
この表を臨床と結びつけて考えると鳥肌モノですが,私は学校作業療法を初めて10年たった今になって初めてその事を実感できました。
作業ってなんだろう?をご執筆された吉川先生って本当にすごい方です。
◾動画で学ぶ面接
久しぶりに実践ビデオと解説を入れながら。
最近作業療法士さん向けの研修が少なく,OT用語が喋れる環境はかなり心が弾みます。
◾体験して学ぶ面接
面接は聞くだけでは絶対に理解できません。実践あるのみです。
実践してみると,わかっていたはずなのに問題に焦点があたったまま進めていたり,機能に着目してそこから広い視野を持てない罠にハマったりしていることもわかります。
いつも面接の実践workをするときは,そのハマっているときが一番理解できる絶好のチャンスでもあり,すくにGroupに参加せていただいて,軌道修正していきます。
軌道修正されていた初めて,自分の視点が作業から外れていたことに気づけます。